許された子どもたち

出演者ワークショップ 参加者募集

イントロダクション

内藤瑛亮監督『先生を流産させる会』以来の長編自主映画

最凶の教育映画2時間目

許された子どもたち

山形マット死事件
大津市中2いじめ自殺事件
川崎市中1男子生徒殺害事件
東松山都幾川河川敷少年殺害事件

いじめによる子どもの死亡事件に着想を得た物語

ステートメント

本作は山形マット死事件や川崎中1殺害事件といったいじめによる死亡事件に着想を得て、加害少年と加害者家族と被害者家族を描く企画です。

山形マット死事件は中学1年生の男子生徒が、同中学校の体育館用具室内で遺体となって発見された事件です。生徒は縦に置かれた体操用マットの中に頭から入った状態で窒息死していました。死亡した生徒を日常的にいじめていた7人の少年たちが傷害および監禁致死の容疑で逮捕・補導されました。

この事件が起きた1993年当時、僕は11歳でした。被害者も容疑者も、自分と年齢の近い子どもであることに恐怖を覚えました。容疑者の少年たちは犯行を自供していたのにも関わらず、否認に転じ、恐怖はより深まりました。

自白が変容した背景には大人の存在がありました。加害者家族が「大手を振って歩けるようにしてみせる」「絶対に無罪にしてみせる」と語ったという報道がありました。親族が雇った人権派の弁護士の助言によって、否認に転じたことが考えられます。

しかし最終的に7人の少年全員が被害者の死に関わっていたことが認定されています。1993年11月、仙台高等裁判所は7人の少年全員が関わっていたとの見解を示しています。遺族による損害賠償請求訴訟でも最高裁は2005年9月、集団暴行を認め、7人に計約5760万円の支払いを命じました。

自白の変容が恐ろしかったのは、罪を認めることではなく、罪を「なかったこと」にしてしまう行為だからです。犯した罪を「なかったこと」になんて出来ません。罪から逃げた少年はどう生きていくのか。罪の重さを問わなかった大人の責任はどうなるのか。

さらに恐ろしいのは、1993年8月の山形家庭裁判所で一部の加害少年には「無罪」に相当する不処分という判決が下されたことです。社会にも、罪を「なかったこと」にする危うさがありました。仙台高等裁判所でこの判決は覆されるのですが、もし不処分(無罪)が確定してしまっていたら、どうなっただろう――というおぞましい疑問が浮かびました。人を殺したにも関わらず、法的に罪を問われず、日常生活を送れることに加害少年は何を思うのか。親は人を殺した子どもをどう育てていくのか。被害者家族はその現実を受け入れられるのか。フィクションという時空でなら、この疑問を展開させることができます。

本作は、いじめによって人を殺したのにも関わらず、不処分(無罪)という判決が下された少年を描く映画です。

罪を犯したにも関わらず、罪を許されてしまった子どもは罪をどう受け止め、生きていくのか。大人は罪を許された子どもとどう向き合うのか。

それがテーマです。

ワークショップ形式で本作を制作するのは、参加者と一緒にこのテーマについて深く考えていきたいからです。ですから演技技術を教える通常のワークショップとは異なります。少年犯罪に関わる人間に起こりうる状況を設定し、加害者や被害者の立場になり、演じてもらいます。時にはディスカッションもします。あくまで少年犯罪を題材とした映画を制作するにあたり、演じることを通じて、少年の「罪と罰」と、償いのありようを探っていくことが目的です。演技経験は不問です。少年犯罪を巡る正解のない問いに対して、あなたの意見を聞かせて欲しいのです。

すでに脚本は書き上げていますが、このワークショップの参加者とのコミュニケーションをフィードバックして、脚本をブラッシュアップさせたいと考えています。

自主映画として制作する理由についても触れておきます。

本作は僕の長編デビュー作である『先生を流産させる会』の公開前から練っていた作品です。商業映画として制作するため動いていましたが、成立しませんでした。

僕は自主映画から出発し、商業映画の世界に入りました。近作の『パズル』や『ライチ☆光クラブ』は犯罪少年の内面世界をファンタジックに描き、大人や社会は象徴に近い存在でした。罪を犯した少年と、大人や社会がどう向き合うのかを描きたいという欲求があり、それが高まってきました。近年、川崎中一殺害事件や東松山都幾川河川敷少年殺害事件が起き、いじめによる殺人事件が現在も繰り返されていることから、いじめを題材とした作品をつくることに切実さを感じました。

僕は以前、教員として勤務していました。現在も非常勤講師として働くことがあり、演劇部の顧問は毎年続けてやっています。子どもと接する仕事をしているので、いじめ問題や罪を犯した子どもについて思いを巡らすことは多いです。教員の経験を反映し、子どもたちが抱える問題を題材にした映画を撮りたい、と強く思っています。

商業映画の場合、監督の「撮りたい」という思いだけでは成立しません。出資する方々に「この映画をあなたにつくってもらえば、商業的に成功する」と思ってもらわなければいけません。しかしこのセンシティヴな題材をオリジナル脚本で無名の子役をメインに据えて制作するリスクは高いです。企画が成立しない事情も分かります。また仮に成立したとしても、必ず沢山の制約が発生します。その制約は本企画の根本を揺るがしてしまうことが予想されます。僕はこの企画が必要とされるかたちで語りたいのです。

そこで、「どうしても語りたい話があるから、語りたいかたちで、語る」というスタンスに立ち返り、自主映画として制作することを決めました。

このワークショップで出会う人々と共に、少年の「罪と罰」を巡る新しい映画を生み出すことを楽しみにしています。

2017年1月1日
内藤瑛亮

ワークショップ

映画監督・内藤瑛亮の新作『許された子どもたち』の出演者ワークショップの参加者を募集します。少年犯罪を巡る問題を演じることを通じて考えていくワークショップです。参加者はワークショップ終了後、2017年に撮影予定の内藤瑛亮監督『許された子どもたち』にキャスティングされます。

※男子中学生役が中心の配役となりますが、女子中学生役もメインキャストとして登場します。

[活動内容]

  • (1)「あなたがした悪いこと」を演じる
  • (2)映画に描かれてきた加害少年を演じる
  • (3)いじめの現場を演じる
  • (4)加害少年の内面を考える
  • (5)少年法を知る
  • (6)加害少年を演じる
  • (7)撮影
  • (8)鑑賞会

[応募要項]

  • 募集定員 15名
  • 応募資格 11歳~15歳まで(小5~中3)  演技経験、事務所所属の有無は問いません。
  • 実施期間 4/8(土)~5/27(日) 毎週土曜日または日曜日 10:00~16:00(全8回)
  • 実施場所 都内
  • 受講料  1万円(消費税込)
  • 応募締切 3/19(日) (日本時間23:59まで)
  • 面接会場 都内
  • 結果通知 下記のスケジュールの通り、事務局から通知致します。

※携帯電話のメール、もしくはメールソフトでyurusaretakodomotachi@gmail.comからのメールを受信できるように設定して下さい。

[応募方法]

必要事項をメール文面に書き、写真を添付して、下記アドレスまで御応募ください。
yurusaretakodomotachi@gmail.com
※クリックでメーラーが開かない場合は、アドレスを直接コピーしてください。

  • 件名「出演者ワークショップ参加希望」
  • ① 氏名(ふりがな)
  • ② 性別
  • ③ 生年月日
  • ④ 住所
  • ⑤ 携帯電話番号/携帯電話アドレス/PCメールアドレス
  • ⑥ 保護者氏名
  • ⑦ 保護者の電話番号/携帯アドレス/PCメールアドレス
  • ⑧ 経歴
  • ⑨ あなたがこれまでにした「悪いこと」を教えてください。
  • ⑩ 川崎中一殺害事件について、あなたの考えることをお伝えください。
  • ⑪ 質問事項がございましたら、お書きください。
  • ⑫ 胸から上と、全身が映った写真を各1枚添付してください。

※個人情報は適切に管理し、ワークショップの活動のみに使用し、第三者への提供・そのほかの目的には使用しません。

※携帯電話のメール、もしくはメールソフトでyurusaretakodomotachi@gmail.comからのメールを受信できるように設定して下さい

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※クリックでメーラーが開かない場合は、下記アドレスを直接コピーしてください。
yurusaretakodomotachi@gmail.com

[結果通知]

  • 【1】 メールの送付によってエントリーして下さい。
  • 【2】 ワークショップ事務局から参加希望受理した旨、メールをお送りします。(受理)
  • 【3】 書類選考による合否および面接の案内をお知らせします。(書類審査)※選考結果の理由についてはお答え出来ませんのでご了承ください。
  • 【4】 面接の上、結果をメールにて通知します。

[スケジュール]

  • 応募締切 3/19(日)
  • 面接 3/25(土)、26(日)、4/1(土) ※参加いただくのは、いずれか1日の30分程度です。
  • 結果通知 4/2(日)までに通知
  • ワークショップ実施期間 4/8(土)-5/27(日) 毎週土曜日または日曜日(全8回)
  • 夏撮影予定

[お問い合わせ]

メール yurusaretakodomotachi@gmail.com

[注意事項]

ワークショップ参加は原則としてお子さまのみです。
必ず保護者の方の同意を得た上でご応募下さい。合格者の方には後日、事務局指定の保護者同意書にご記入頂きます。
事務所に所属している方は必ず事務所にご確認の上、ご応募下さい。
個人情報は適切に管理し、ワークショップの活動のみに使用し、第三者への提供・そのほかの目的には使用しません。
応募書類の返却、合否に関する問合せ不可となります。
選考およびワークショップに関わる交通費は自己負担です。
審査料はありません。
最終審査合格後に所属料(登録料)、レッスン料がかかる事はありません。
参加者間のネットワークビジネス・宗教団体等の勧誘を硬くお断りしております

監督

内藤瑛亮 ないとう・えいすけ

1982年生まれ。愛知県出身。映画美学校フィクションコース11期生修了。
特別支援学校(旧養護学校)に教員として勤務しながら、自主映画を制作する。
短篇『牛乳王子』が学生残酷映画祭・スラムダンス映画祭はじめ国内外の映画祭に招待される。初長編『先生を流産させる会』がカナザワ映画祭で話題となり、2012年に全国劇場公開され、論争を巻き起こす。
教員を退職後は、夏帆主演『パズル』や野村周平主演『ライチ☆光クラブ』を手掛ける。

内藤瑛亮

動画

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内藤組

©「許された子どもたち」製作委員会